The便秘
mnrchan
便秘に悩んでいる人は、便秘になりたくてなっている訳ではないものです。しかし、生活内容を振り返ってみると、意外に便秘の原因が潜んでいることがあるものです。つまり、便秘の原因を叩けば便秘は解消できるわけです。ここでは、そういった便秘の原因を解消するための対策を紹介していきます。
便秘とお別れするために
便秘の原因として挙げられるのは、「便意の鈍化」「腸機能の低下」「食生活の偏り」などが考えられます。
便意の鈍化
人間は、食べたものの消化が進み直腸に便が送られると大脳に信号が送られます。これにより、肛門を締める括約筋が弛緩しトイレに行きたいという欲求が起こります。この「トイレに行きたい」という欲求が便意です。
しかし、便意を我慢していると神経が緊張状態になり括約筋が締め付けられ、便意が感じられなくなります。このような便意の我慢を繰り返していると、脳が直腸からの信号を受けても便意を起こしにくくなり、便秘に繋がっていくことになります。
腸機能の低下
腸は伸縮を繰り返す蠕動運動をすることで消化物を動かして栄養や水分の吸収を行っていきます。しかし、この腸の蠕動運動が何らかの理由で阻害されると便が大腸から直腸に送られる時間が長引いてしまいます。
大腸に留まった便は、必要以上に水分を吸収されることになり硬くなってしまいます。便は、水分がある程度残っているから排泄しやすい柔らかさになっているのですが、硬くなりすぎると腸の蠕動運動では排泄されにくくなるのです。
食生活の偏り
日本人の食生活は、半世紀前に比べて遥かに多様化しているといえます。しかし、その一方で「調理が難しい」「食べにくい」といった理由で倦厭される食材や料理も増えています。
また、ファストフードや出来合いの惣菜などが発達したこともあって、食生活は確実に偏っていく一方であるといえます。そのような食生活の偏りは、便秘を防止する栄養素の摂取を阻害し、便秘になりやすくしていくのです。
便秘を解消するための対策
便秘の原因と考えられるものは、どれも生活を改善することで解消することが出来るものです。しかし、病気の症状で便秘を引き起こしている場合もあるため場合によっては医療機関で診察を受ける必要もあります。
適度な運動
運動不足は、便秘に限らず様々な不調や病気の原因にもなります。また、肥満体質の人は脂肪で腸の蠕動運動が阻害されるとも考えられています。
適度な運動は、便秘解消の有効策の一つといえます。便秘に特に効果があるのは、腸の蠕動運動をサポートする腹筋周りを鍛える運動といわれていますが、できればウォーキングなどの全身を動かす運動なども平行して行っていきたいところです。
便意刺激の回復
人間は、同じ刺激を受け続けると刺激に対して鈍感になっていく性質を持っています。この性質によって、便意を我慢し続けることで便意を感じにくくなっていくのです。
しかし、「便意が起きたらトイレに行く」ことを心がけることで便意からの刺激を感じる機能が回復するのです。
便意が起きるタイミングは一定しないものですが、ある程度自発的にコントロールする方法があります。それが「朝の起き抜けに水を飲む」ことです。水を飲むことで、胃が刺激され消化機能が活発化して直腸から便意信号が脳に送られるのです。
また、充分な水の摂取は便秘解消だけでなく疲労回復にも効果があります。
食生活の改善
食生活の内容は、身体の成長や維持だけでなく排便にも関係があります。便秘を解消するために摂取するべき栄養分として、よく乳酸菌と食物繊維が挙げられます。
様々な食品が「乳酸菌配合」「食物繊維配合」を謳っていますが、乳酸菌と食物繊維を同時に摂取できる食品が私たちの身近に存在しています。
それは漬物です。漬物は野菜を乳酸発酵させることで保存性を高め風味を増しているだけでなく、発酵作用で栄養価が高まっているのです。
それに、乳酸菌や野菜が持つ食物繊維を確実に摂取することが出来る、非常に優れた便秘解消食材なのです。特に便秘に効果がある漬物としては、らっきょうがあります。
また、食物繊維を効果的に摂取できる野菜ジュースや乳酸菌を含むヨーグルトも便秘解消に効果があります。