The便秘
2011-12-7UPDATE
asumin
便秘は「薬を飲めば治る」というものではありません。確かに薬を飲めば、溜まっていた便は排出できるかもしれませんが、便秘が治ったわけではありませんよね!?便秘の治療は、便をスムーズに排出できる習慣を身につけることが目標となります。そのため、生活自体を改善する必要があるんです。
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便通が毎日ある人もいれば、2日に1度という人もいるでしょう。常に2日に1度しか排便がなくても、「便が硬くて出すのがツライ」とか「お腹が苦しい」などの苦痛がなければ、便秘とは言いません。
確かに4~5日排便がないのも問題ですが、排便がないことで起こる症状も問題となります。次のような症状がある場合は、まさしく「便秘」です。治療が必要でしょう。
など。
残便感とは、便が少ししか出なくて、排便をしてもまだ便が残っている感じがすることを言います。 便の量が少なくて、スッキリした感じがない場合には、毎日排便があっても残便感があるので、便秘であると言えます。
便秘には、急性の便秘と慢性の便秘があります。急性の便秘は、旅行なので普段と違う生活習慣になったり、一時的にストレスがかかったりすることが原因となるので、「いつから便秘になった」ということが明確になっています。この急性の便秘は、自然に治ることが多いです。
しかし、いつから始まったのかわからない、原因がハッキリしないという便秘は、長く続きやすく、慢性化しやすいです。この慢性の便秘は治療が必要です。ある程度の期間をかけて生活の改善などによる治療を行う必要があるでしょう。
また、便秘である期間が長いほど、体が便秘による悪影響を受けている場合が多いです。早めの治療が必要でしょう。便秘による悪影響には、頭痛や腹痛、肩こりなどの不快症状や、大腸がんなどの恐ろしい病気もあります。便秘を甘くみていられないですね……。
食習慣は排便の習慣に大きく影響しています。次のようなことに気をつけましょう。
また、朝の空腹の時に、コップ1杯の水(または牛乳)を摂ることは、胃腸反射を起こし、便意を起こすことができて有効であるとされています(毎日続けることが大切です)。
生活習慣と便秘、全く関係がないように感じるかもしれませんが、生活習慣はホルモンバランスや自律神経のバランスなどに影響しているため、便通にも影響しています。次のようなことに気をつけましょう。
薬の使いすぎると、自分で排便ができなくなってしまいます。便秘薬で排便が起こるのは、薬の刺激でぜん動運動を引き起こすからです。でも、薬を使ってばかりいると、薬の刺激に慣れてしまい、自分でぜん動運動を起こせなくなってしまうんです。
また、繰り返し便秘薬を使用していると、体が薬の刺激に慣れていき、通常の薬の量では便通が起こらなくなってしまいます。このようなことを繰り返してしまうと、どんどん1度に使用する薬の量が増えていってしまい、通常の薬の量の10倍の便秘薬が必要……ということにもなり得るのです。
薬を使って排便できたら、今度は薬を使わなくても排便ができるように、生活習慣や食事の改善を行っていきましょう。「出て満足」と、スッキリしたからと便秘のことを忘れて予防もしなければ、結局は薬を使い続けることになってしまいます。
薬を使いすぎないこと、薬を使ってスッキリしても便秘予防を続けることが大切です。
生活習慣や食生活の改善を行っても便秘が改善できない場合には、病院で相談しましょう。「便秘で病院なんて」という人も多いですが、「便秘外来」のある病院もあるほど、便秘を病院で治療することは一般的なんです。
便秘外来のない病院もありますが、内科や消化器科でも便秘の治療を受けることができます。