The便秘
2012-2-9UPDATE
Saito Jiro
乳酸菌とは乳酸を作り出す菌類の総称でして、良く耳にするビフィズス菌も乳酸と酢酸を作り出すので、乳酸菌に分類されます。 ヨーグルト販売メーカーは研究を重ね、より整腸効果の高い乳酸菌の発見に努めています。 ヨーグルトや乳酸菌飲料として、私たちの口に入ることが多いメジャーな乳酸菌をご紹介します。
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人間の腸内には数百種類(100兆個以上)にも及ぶ細菌がいることが分かっており、人間の体に良い影響を与える善玉菌(プロバイオティクス)として知られているのが乳酸菌です。
乳酸菌自体には、腸内環境を整え便通を改善するだけじゃなく、免疫機能のバランスを整える作用も確認されていまして、体の抵抗力が上がりアレルギー(アトピーや花粉症など)を抑制する効果も期待できます。
乳酸菌よりも耳にすることが多いかもしれない、ビフィズス菌は大腸の常在菌です。
菌の形がV型やY型であることからラテン語の「二股」をあらわすビフィドゥス(bifidus)が名前の由来とされています。
全てのヨーグルトに含まれていると思われがちですが、酸性の環境に弱いという性質があり、ヨーグルトの発酵段階で死滅してしまう恐れがあります。
現在ではBB536(森永ビヒダス)やBb-12(よつ葉プレーンヨーグルト)など、酸に耐性のあるビフィズス菌を使ったヨーグルトが販売されています。
ガセリ菌主に小腸に存在し脂肪や糖の余分な吸収を防ぐ働きがあり、血中コレステロールを増やさないから生活習慣病予防にも良い。
乳酸菌は整腸効果が高いけど腸に定着しずらいため、食べ続けることで少しずつ善玉菌を増やすことができます。
ガセリ菌SP株はヒト由来のガセリ菌で定着率が高く、実験では約3ヶ月後でも生菌が確認されています。
ガセリ菌SP株は恵(雪印メグミルク)に入っており、ビフィズス菌SP株と合わせて、腸全体(小腸と大腸)の環境を整える効果があります。
http://www.megumi-yg.com/index.html
恵ブランドの商品紹介ページ。簡単に作れるヨーグルトレシピなども紹介されてる。l
正式名称はラクトバチルス・カゼイ・シロタ株ですが、ヤクルトに配合(L.カゼイ・シロタ株 YIT 9029)されていることからヤクルト菌とも呼ばれています。
酸に強く、胃液や胆汁でも消化されることがないため、生きた状態で腸まで届くため、高い整腸効果が期待できます。
正式名称はラクトバチルス・ガッセリーOLL2716株。
明治プロビオヨーグルトLG21に含まれ、胃炎や十二指腸潰瘍、胃癌などの減員となるピロリ菌の働きを抑制する効果があります。
LG21は耐酸性が強く、胃の中でもピロリ菌を弱らせる乳酸を生成することができるので、腸だけじゃなく胃も含めて健康に保つことが期待できます。
カルピスは乳酸菌と酵母が共存しているカルピス菌の発酵を利用して作られる。
乳酸菌と酵母による共生発酵といえば、ケフィアと同様ですが、カルピスは出荷する際に加熱殺菌し密閉処理されている。
カルピスでは他にも耐酸性の強いL-92乳酸菌(ラクトバチルス・アシドフィルスL-92株)の研究開発をしており、アレルギー物質を使用しないサプリメント(アレルケア)として販売している。
ヨーグルトといえばブルガリアヨーグルトが浮かぶ人が多く、誰でも一度は食べたことがあるであろうヨーグルト。
明治ではブルガリア菌2038株を使ったブルガリアヨーグルトLB81と、OLL1073R-1(ラクトバチルスブルガリクス)を配合したR-1というヨーグルトを販売している。
http://www.meijibulgariayogurt.com/
ブルガリアヨーグルトブランドサイト。どうして名前がブルガリアになったの?という疑問が解決できる。
胃酸や胆汁酸への耐性が強く、ビフィズス菌など複数の乳酸菌を生きた状態のまま、腸まで届けることができる。
また食べる前の商品としてパッケージングされてからの菌の生存率も高く、ダノンではBE80菌をもちいた臨床試験を行なっており、菌の生存率や便の消化速度が向上することなどが確認されている。
商品の作用が分かりやすく解説されており、ヨーグルトや乳酸菌が体に与える影響も詳しく説明されている。
ラブレ菌は他の生乳からできる動物性乳酸菌ではなく、植物に生息していた植物性乳酸菌に分類されます。
乳酸菌といえばヨーグルトと思いがちですが、日本の伝統的な漬物や、無塩のすんき、キムチやザワークラフト、味噌、醤油、また鮒寿司、鯖なれずし、など植物性の発酵食品にも多く、その多くが植物性乳酸菌です。
ラブレ菌(ラクトバチルス・ブレビスKB290)以外にも、植物性乳酸菌と言われる乳酸菌にはラクトバチルス・プランタラム、テトラジェノコツカス・ハロフイルス、ペディオコッカス・ペントサセウスなどがある。
植物性乳酸菌とは言っても、植物性の発酵食品だけに存在している訳ではなく、他の動物性乳酸菌と共存してチーズや私達の腸内にも存在しているそうです。
耐塩性が強く、またケフィアのように他の酵母とも共存していることからアルコールへの耐性もあり、動物性乳酸菌よりも生きたままで腸に届きやすい乳酸菌として、注目されています。
カゴメ社保有のカゼイ菌と腸内生存率を比較する調査では、ラブレ菌の方が3倍近くも高かったという結果があります。
江崎グリコから発売されているビスコに入っていて、名前のスポロ(sporo)は有胞子乳酸菌の胞子から命名された。
普通の乳酸菌は環境の変化に弱く、胃酸や胆汁などで死滅してしまうが、胞子に守られた有胞子乳酸菌は、胃液と同程度のpH2でも硬い胞子に守られ休眠状態を保ち、腸に到達してから発芽して生菌として活動する。
http://www.ezaki-glico.net/bisco/bisco.html
発売から80年を超えるビスコの歴史や、スポロ乳酸菌と通常の乳酸菌の働きの違いが解説されている。
1073R-1乳酸菌は明治が保有するブルガリア菌で、正式名称はラクトバチルスブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)OLL1073R-1。
1073R-1の特徴は多糖体を生成するという乳酸菌であるということ。
多糖体は細胞を保護する働きがあり、また免疫機能であるNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化する作用がある。
免疫力を高めることで、アレルギーの抗原やインフルエンザなどウイルスの活性化を防ぐことができ、実際に明治と山形県、佐賀県の幼稚園や保育園、小中学校のインフルエンザ発生率が他の学校と比べて低いという結果があり、それによって一時店頭から明治ヨーグルトR-1が無くなったということがある。
正式名称はラクトバチルス・ジョンソニィLa1株。
LG21と同様に胃にも働き、ピロリ菌を抑制する効果がある。
また腸にとどまり腸壁をコーティングする形で、食中毒の原因となるサルモネラ菌や大腸菌O157の腸内感染を防ぐ効果もあるそうです。
LC1には交感神経を抑え副交感神経優位の状態にし、血圧を減少する効果があるというラットの実験結果もあります。
ネスレからLC1ヨーグルトとして販売されていましたが、店頭での販売終了しているようですが、宅配専用としてメグミルクから販売されているようです。
ラクトバチルス・ロイテリ菌はスウェーデンのバイオガイアという会社が所有し、チチヤスからロイテリヨーグルトとして販売されていたが現在は製造終了している。
ロイテリ菌は腸内でロイテリンを分泌し、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの病原菌・悪玉菌が増殖するのを防ぐ作用がある。
また、歯周病や歯肉炎の原因となるミュータンス連鎖球菌の増加を防ぐ効果も確認されている。
また口腔内に存在し歯周病原菌を抑制する乳酸菌LS1もあります。