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Saito Jiro
乳酸菌は腸内で善玉菌と悪玉菌のバランスを整える整腸作用によって、便秘や下痢を解消する効果が高く、消費者庁から特定保健用食品に認定されているヨーグルト製品もあります。便秘を治したくて食べてるなら、効果が高いほうがいいですよね!?
動物性乳酸菌よりも植物性乳酸菌の方が便秘を解消しやすい
アメリカの雑誌(ニュートリション)で国際論文賞を受賞した、広島大学がおこなった研究結果から、動物由来の乳酸菌よりも植物由来の乳酸菌の方が便秘を改善しやすいことが分かったそうです。
広島大学は、植物の葉っぱとパイナップルを原料にした植物由来のヨーグルトや、乳酸菌の力で虫歯や歯周病を防ぐ「8020ヨーグルト」、乳酸菌を使った洗顔料などの共同開発も行なっています。
実際に便秘の人による実験結果
実験は、便秘で悩んでいる人(68人)を2組に分け、バナナの葉とナシから出来た植物由来の乳酸菌と、動物性乳酸菌から作られたヨーグルトを6週間食べてもらい、その後1週間で何回便通があったかを計測する。という内容。
実験前の平均排便回数が3.4回で、増加量は以下のように発表されており、植物由来の乳酸菌の方が、排便回数の増加量が多くなった。
乳酸菌種類 |
原材料 |
排便回数/7日(回) |
実験前からの増加数(回) |
植物由来 |
バナナの葉 |
6 |
2.6 |
ナシ |
4.9 |
1.5 |
動物由来 |
動物性乳酸菌 |
4 |
0.6 |
肝機能の改善の可能性も高い
バナナの葉を使ったヨーグルトを食べたグループでは、肝炎に関わる肝機能についての数値が下がったという結果も得られたそうです。
広島大学大学院 – お知らせ一覧
「ヨーグルトの整調作用の評価」:こういう身近なことは全国的なニュースになった方がいいと思うのは、私がヨーグルト好きだからですかね。
動物性と植物性の乳酸菌がある
そもそも乳酸菌といえば、ヨーグルトを思い浮かべる人が大半だと思いますが、身近な食べ物で乳酸菌を含んでいるものは他にもあります。
漬物、味噌、醤油などの発酵食品に植物由来の乳酸菌が入っていますい
日本人が昔から食べている、漬物や味噌、韓国料理の代表であるキムチ、キャベツの漬物でドイツ発祥のサワークラフトなどの、発酵食品に乳酸菌が含まれています。
特に、ぬか漬けには乳酸菌が沢山入っているそうです。
市販のヨーグルトでは便秘は治らないのでしょうか?
市販のヨーグルトは、牛のミルクと動物性乳酸菌から作られた物がほとんどですが、ヨーグルトを食べる意味は無いということなのでしょうか?
実験結果では植物性乳酸菌には排便回数では、全然及びませんが増えているのは事実ですから、便秘解消の役に立つことは事実ですよね。
バランス良く食べるのが一番です!
実験結果だけを見て、もう市販のヨーグルトは食べない!と決めるのではなく、ヨーグルトも食べつつ、漬物や味噌汁を飲む回数を増やすことが大切だと思います。
栄養が偏ると、便秘だけじゃなく、確実に体調を悪くします。結果的には何でも食べて、バランスの良い食事を心がけるということが、食事の面での便秘解消法といえるのではないでしょうか。
関連サイトの紹介
広島大学 お知らせの詳細
http://www.hiroshima-u.ac.jp/news/show/id/9002
広島大学の虫歯、歯周病予防の効果がある8020ヨーグルト。
乳酸菌で、虫歯菌と歯周病菌を減らすことができるのがすごい!